Valve SoftwareのSource Game Engine(正確には、KAFF Softwaresによるこのエンジンのポート)向けに、3Dモデルの実装を容易にするツールです。Physically Based Rendering(PBR)をサポートしており、ドラッグ&ドロップ操作で3Dモデルとそのテクスチャセットを取り込み、.smd形式の3Dメッシュデータや.png、.tga形式のピクセルテクスチャをPBRマテリアルを用いて、Source Engine対応の.mdl形式にコンパイルするためのパイプラインを提供します。
このツールは、以下の処理を自動で実行します:
• PBRテクスチャマップの作成
Metallicマップ、Roughnessマップ、Ambient Occlusionマップの3種類のテクスチャから、1枚のPBRテクスチャマップを生成します。
• VTFCmd.exeのカプセル化
入力された画像から、Source Engineと互換性のある.vtf形式のテクスチャファイルと、それに対応する.vmt形式のマテリアル記述ファイルを作成します。
• モデル・テクスチャマッピング記述ファイル(.qc)の生成
3Dモデルとテクスチャのコンパイルに必要な.mapping情報を記述したファイルを生成します。
• studiomdl.exeのカプセル化
使用方法は非常にシンプルです。まず、テクスチャ画像をドラッグ&ドロップすると、特定のPBRマテリアルが生成されます。最初に追加された3枚のテクスチャは、各々Metallic、Roughness、Ambient Occlusionの各カラーチャンネルに割り当てられ、1枚のテクスチャマップに統合されます。各テクスチャには、統合前に色を反転させるオプションも用意されています。
その後、アルベド、ノーマル、ハイトテクスチャマップを入力として求められ、全てが.vtf形式に変換され、vtfcmd.exeを使用して対応する.vmtファイルが生成されます。
最後に、.smd形式の3Dモデルファイルを読み込み、これに適合する.qcファイルを生成。studiomdl.exeを操作して、最終的にモデルファイル(.mdl、.phy等)にコンパイルします。
例:
例えば、木製パレットのメッシュに対して、リアルタイムでの物理ベースレンダリング用テクスチャと、衝突判定用のハルメッシュを用意した場合、Blenderは.smd形式でメッシュデータをエクスポートできます。
この入力が、ツールによってBoreal Alyph用のSource Engine対応ファイルに変換されます。